キャッシングの知識

銀行カードローンが即日融資廃止!?規制強化の影響は?②

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銀行カードローンが即日融資廃止!?規制強化の影響は?②

「銀行カードローン規制強化の影響は?キャッシングの新しい利用方法提案」の記事で、銀行カードローンの自主規制が強まる、というお話をしました。

キャッシー
ピンチくん読んだ?

ピンチくん
読んだ!収入証明書の提出条件が厳しくなって、融資限度額が引き下げられるんだよね。

キャッシー
そうそう。実は、そのあとさらに大きな規制強化が発表されたのよ。

2017年9月、全国銀行協会は、銀行カードローンに関してさらなる規制強化を発表し、カードローン業界に大きな衝撃を与えています。

一体、どんな規制の内容になっているんでしょうか?
前回に引き続き「銀行カードローンの規制強化」について詳しく調べてみました。

「銀行カードローン問題」って?

かつて「個人が無担保でお金を借りる」と言えば、サラ金、つまり消費者金融が普通でした。しかし、法定以上の高金利や、取り立ての悪質さなどが問題となり、法律によって貸金業者の融資は大きく制限されることになりました。

これにより多重債務者は減りましたが、「お金を借りたいのに借りれない」というキャッシング難民は逆に増加。

そこに目を付けたのが銀行です。改正貸金業法・過払金の返還等によって経営が苦しくなった貸金業者を取り込み、カードローン事業を展開していったのです。つまり、サラ金利用者の受け皿になったということですね。

ところが現在、銀行カードローン事業が拡大していくにつれ、多重債務者が再び増えはじめ、自己破産者数は改正貸金業法実施以降初めて増加に転じ、深刻な社会問題になりつつあります。

法曹界や国会議員を中心に規制を求める声が上がりはじめ、これに金融庁も動かざるを得ない事態になってきました。
特に銀行カードローンには法律上の制限がなく融資し放題の上に、実質的に審査や保証を行なっているのは貸金業者。銀行カードローンの皮を被ったサラ金だ、との批判もあります。

一連の銀行カードローンの自主規制は、これらの事態を受けて、全銀協が批判をかわすために講じた苦肉の策とも言われています。

即日融資ができなくなる!

銀行カードローン規制公表

まず一番大きな規制と言われているのが、これ。
お金って、突然必要になったりしますよね。最近では、店舗にある無人契約機でローンカードが受け取れたり、時間内に申し込みが終えられればその日のうちにお金を振り込んでもらえるなど、銀行カードローンでも「素早く借りれる」が当たり前になってきました。

スピード面でも、消費者金融に引けを取らないレベルになってきたわけです。

ところが、全銀協は、今回新たな規制強化によってカードローンの【即日融資】を廃止することを発表しました。

そう、『廃止』です。

もともと審査の厳格化については明言していましたが、今回の規制強化案では、さらに「警察庁のデータベースへの照会」が盛り込まれています。具体的にどんな情報が共有されるのかは明らかにされていませんが、反社会的勢力への資金流出を防ぐ目的があるとのこと。つまり、融資したお金が暴力団やテロリスト集団などの資金源とならないよう、警察庁のデータを元に申込者のチェックを行うということですね。

銀行カードローン審査 警察

これにより、通常の審査に加え、預金保険機構を経由した警察データベースへのアクセス・情報の照会という作業がプラスされることになり、どんなに早くても審査には数日以上の時間がかかる見通しとなっています。

全銀協によると、2018年1月からの実施を予定しているとのことです。

実際にあった!銀行から暴力団への資金流出

補足

2013年に、某メガバンクが傘下にある信販会社を通じ、暴力団への融資(自動車ローン)を行なっていたことが判明し、大問題になった事件がありました。

当初銀行側は「(上層部には)報告がなく、把握していなかった」と説明していましたが、よくよく調べてみると、半年に一度の途上与信(再審査)によって利用者についての情報は掴んでいたことが判明。それをあえて放置し、傘下企業の信販会社を間に入れることで責任逃れを目論んでいたというのが真相のようです。

この事態を重く見た全銀協は、2015年に「警察庁の情報照合を銀行ローン審査に組み込むためのシステム開発」を発表しています。

つまり、今回の「警察庁データベース照会のため即日融資廃止」は2015年から既定路線だったとも言えます。

家族の申し出で融資を止められる!?

これまで、融資の申し込みや停止、解約などは「利用者本人」でなければ行えないというのが常識でした。いかに親や配偶者であっても、本人の意思がなければ借金に関して手も足も出せないということです。

今回の規制強化では、家族の申し出によって、利用者の融資を制限することができる案が浮上しています。

つまり、借金で首が回らなくなっている身内がいれば、本人の了解がなくてもカードローンを止めてもらえるようになるということ。借金依存の身内によって苦しめられている人にとっては朗報とも言えます。

ただし、本人と申告者との関係をどう証明するか、どの程度の借り入れで停止を可能とするかなど、クリアしなければならない問題も山積みです。銀行カードローンで借りれなくなれば、それより条件の悪い消費者金融や闇金などに流れる可能性もあります。

全銀協は2018年以内の実施を目標としていますが、どこまで厳格に運用できるかという点には個人的に疑問が残ります。

2019年3月29日から「貸付自粛制度」が開始に!

補足

2019年3月29日より、本格的に「貸付自粛制度」が導入されることになりました。

これは、「これ以上借りたくない」という意思表示を全銀協に申告し、その情報を金融機関間で共有することによって過剰な融資を抑える目的があります。

簡単にまとめるとこんな感じ。

原則本人から申し立てを行う(未成年は法定代理人)
・全国銀行個人信用情報センターに対象者の住所、氏名、勤務先などを登録(5年間)
・銀行は、融資の際に上記の情報を照会
・申告を確認した銀行は原則的に融資を行わない。ただし、法的拘束力はなく、最終的な判断は銀行による
・申告は3ヶ月間取り下げることができない(未成年の場合は、法定代理人ではなく本人が撤回要求しても不可)
・本人が行方不明など、一定の条件を満たせば成年でも配偶者や親族からの申告が可能

正直なところ、原則『本人からの申告』、さらに『3ヶ月で撤回可能』となると、あまり意味がないのでは…と思ってしまいますね。本人が借金を理由に逃げて所在不明になった場合には親族でも申し立てできますが、ここまでのケースはそうないでしょう。ただ、本人以外からの申告に関しては「ご相談ください」となっているので、事情があれば失踪以外の理由でも申し立てができるかもしれません。

キャッシー
実は、消費者金融などの日本貸金業協会にも同様の制度があるって知ってた?

ピンチくん
そうなの!?知らなかった!

そうなんです。実は日本貸金協会ではいち早く、2007年から「貸付自粛制度」が実施されています。銀行カードローンだけ、なんの規制もなく融資している…と批判される原因の一つがコレでした。

今回全銀協が貸付自粛制度を取り入れることによって、申告の情報は全銀協と日本貸金協会の間で共有されることが決定しています。つまり、全銀協に申告しても、貸金協会に申告しても、銀行カードローン・消費者金融のキャッシングどちらにも適用されるってことです。

毎月貸付残高が公表される

全銀協は、2017年10月から、各銀行の融資残高を毎月公表することを発表しました。

これは完全に「監視」ですね。

今、いくらお金を貸しているのかを報告させ、「あんまり無理な融資をしていると、調査して罰与えちゃうよ」とプレッシャーをかけることが目的です。
これにより、多重債務者を減らしたり、過剰融資を食い止める効果が期待されています。

また、同時に過剰な広告が出されていないかを調査したり、銀行カードローンに関する相談ダイヤルを設置するなどの対応も行われる予定です。

結局、これからどうなるの?

銀行カードローン 今後

規制強化は銀行側の必死の抵抗

これらの自主規制の強化には、「法律で完全に制限される前に、自分たちで対策することで許してもらおう」という思惑があります。

消費者金融などの貸金業者には【改正貸金業法】というガッチガチの規制法があることは何度も説明した通りですが、銀行としては、何としてもそれだけは避けたいわけです。カードローン事業は、ゼロ金利政策にあえぐ銀行としても利ざやの大きい『最後の砦』ですから。

そこで、ある程度自分たちで自粛することによって、融資の裁量を奪われないようにしよう、としているのです。

もしかしたら中小銀行の統廃合が進むかも…

体力のない中小の銀行にとって、今回の規制は大きな衝撃です。とくにカードローン事業に主力をシフトすることによって生き残ってきた銀行は、致命的な打撃を受ける可能性があります。

もしかしたら、破綻する銀行も出たりして…!?今後は地方を中心に銀行の統廃合が進んでいくかもしれません。

消費者金融が再び人気に!?

銀行カードローンが借りにくくなってくれば、お金を借りたい層の一部が、消費者金融に再流入する可能性があります。

消費者金融は小口融資を得意としており、金利は高めですが手軽に借りれるのが特徴。最近は消費者金融が銀行カードローンの審査を行うことによって「スピードや手軽さ」の垣根は小さくなってきていましたが、規制強化によって銀行の審査が厳しくなれば、やはり消費者金融のスピード感は魅力的に映るでしょう。

事実、今回の全銀協の発表を受けて、上場しているアイフルアコムの株価が上昇しています。
とくにアイフルは、銀行グループの傘下に入っていない独立経営。つまり親企業である銀行の影響を受けませんから、今回の規制は追い風になってくるかもしれませんね。

逆に銀行カードローンの審査・保証で利益をあげている消費者金融・信販会社は、今後の展開次第では厳しい経営を強いられることになるかもしれません。

専業主婦、他社借り入れありの人、低年収の人は注意

多重債務・過剰融資を抑えるために、銀行カードローンの審査はますます厳しくなっていくことが予想されます。

現在、配偶者の年収だけで借りることができる専業主婦や、他の会社にも複数借り入れがある人、明らかに収入に対し返済比率が高い人などは、(もともと借りにくい傾向はありましたが)さらに銀行カードローンでの借り入れは難しくなると考えられます。

パートやアルバイト、非正規雇用の人なども、融資される金額はかなり抑えられると考えた方が良さそうです。

まとめ

まずは、前回の記事でご紹介した銀行カードローンの規制強化の内容はこちら。

収入証明書なしで借りれる金額が消費者金融並みの50万円程度に引き下がる
融資限度額が引き下がる見込み

これは、全銀協の強制的な措置、というよりは、金融庁からの指摘を受けて、メガバンクを中心に一部銀行が自主的に規制を設けたという感じです。現在のところ、この対応については銀行によってばらつきがあります。

そして今回の規制内容はこちらです。これは全銀協全体の「決定事項」です。

即日融資ができなくなる
警察庁のデータベース参照を審査に組み込む
家族の申し出で融資が止められる可能性がある
毎月貸付残高が公表され、過剰融資に関するチェックが厳しくなる
金融庁の調査が入り、カードローンに関する相談窓口が開設される

つまり、一言で言えば「銀行カードローンの審査は現在よりかなり厳しくなり、融資までに時間もかかるようになる」ということ。これは間違いありません。

今後お金を借りる可能性がある、必要になるかもしれない、という人は、今(2017年中)のうちに申し込みを行い、契約だけ済ませておくのも一つの手です。やはり銀行カードローンの低金利は魅力的ですから。

どちらにしても、無理な借り入れは禁物。いくら規制が入ろうとも、最後は自分の力で返済しなくてはならないことに変わりはありません。節度をもって、返済の計画をしっかり立てた上で借りることが一番大事なことです。

(文:いなば

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